健康診断の読解マニュアル⑫ ~空腹時血糖・HbA1c~

こんばんは

今日は、「空腹時血糖」と「HbA1c(エイチビーエーワンシーと読む)」

検査前に砂糖入りのコーヒーを飲んでしまうと検査値が変わってしまうと言われ、朝の度がカラカラで行かなければいけない「あれ」だ。

名前の通り、空腹時の血液中の糖分を測る検査。

どちらも10時間以上なにも食事をしない状態で、血糖値が最も低くなっている状態を検査する。

空腹時血糖 80mg/dl ~ 99mg/dl

HbA1c   5.9%以下

2つの検査の違いは、

空腹時血糖とは、そのときの糖の含有量で

HbA1cは「ヘモグロビン」の回でもあったが、ヘモグロビンは糖を吸着して

量を調整する役割も持っているため、その吸着したヘモグロビンの量を測る。

赤血球は4カ月かけて体内を回るので、だいたい4ヵ月の平均の

糖摂取量を推測できるという検査。

たまたま、血糖値が正常値にもどっていたということを避けるために

複合的に検査する場合が多い。

HbはヘモグロビンでA1cは、グリコース(ブドウ糖)が結合した形

グリコヘモグロビンと呼んだりする。

血糖値が高い場合は主に糖尿病に関わる。

糖尿病はご周知のとおり、糖分を処理する(ように働きかける)

インシュリン

が減少または働きにくくなり

その結果

血液中の糖分濃度があがり、

血管を傷つけ、

失明などのリスクが高まる。

このあたりまでは、なんとなく知っているのではないだろうか。

また、血糖値が低い場合は

低血糖となり、

これも、極度に進行すると昏睡状態になると

聞いたことはないだろうか。

もう少し細かくメカニズムを調べてみる

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すべてはインスリンの働き

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脳の唯一のエネルギーはブドウ糖。

そのため、人間の体は、糖の変化には敏感で、

また、濃度は一部を別の物質に変えて

内臓の一部にくっつけて貯蔵して

血糖値を一定に保つような仕組みになっている。

インスリンというホルモンが膵臓(すいぞう)で作られ

血中の糖を、脂肪や筋肉に吸収させ、体内の血糖値を一定に保たせる。

また、血糖値が下がるとインスリンも減り

吸収される糖の量を減らすことで、血糖値を上げる。

このインスリンの量が少なくなったり

脂肪の付きすぎなどで、糖の吸収をインスリンが促しても

もうどこも糖を蓄えてくれない状況になって

血液中の糖の濃度が上がっていく

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血液中の糖濃度が上がると血管が傷つく?

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血液中の糖濃度が上がると血管が傷つくメカニズムについて

調べてみると、これもまた、すべてが解明されている訳ではないらしい。

血中の濃度が上がると、「活性酸素」が増えるというのが

原因であるらしい。

この辺の記述がない説明も多い。

活性酸素が血管を傷つけることにより

頻尿・多尿・多汗

手や足に痺れ

喉が渇く、などの症状が現れ

網膜剥離や腎臓病へと発展していく。

血管を傷つけるという状態は

「血圧」のところでもやったが、

高血圧も血管に負荷をかける。

また、ろ過装置の腎臓にも負担をかけ続けて

腎臓の濾過する細胞は復元されないため

ついに、腎臓が働かなくなる。

そうすると、人工透析をしないといけなくなる。

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低血糖

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体の糖分が不足している状態で、

エネルギーが切れるわけだから、

ひどくなると昏睡状態になる。

原因は、糖の取らなすぎか、膵臓の異常などで

体内に必要以上にインスリンが放出されている場合

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まとめ

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血糖値が高値であり続ける先は糖尿病になる可能性が高い

血糖値の上昇は先天性のものを除き、

普段の生活リズムの中で蓄積される

インスリンの量が少ないなどの先天性であれば

比較的幼少時に発症することが多いので

大人になって血糖値が高い人は、生活習慣である可能性が高い。

生活習慣の改善

普段の生活に干渉するその表現は

正直、イラっとるのではなかろうか

改善?誰のための?

糖質の多い食事が

・勝負飯であったり

・一日のパフォーマンスを上げるきっかけであったり

・コミュニケーションの源泉であったり(飲み会とか)

・部下や上司との関係に必須だあったり、

・ストレスを残さないための自分なりの習慣である

などの場合

それをやめろって気軽に言うけど

パフォーマンスが落ちたら?

ストレスで鬱になったら?

上司との関係が悪くなり、降格されたら?

改善という側は正義感に溢れているかもしれないが

その後の人生の責任は

取ってくれないよね。

そういいたくなるだろう。

なので、こう考えたらどうだろうか

「血糖値が高い状態が続くと失明や脳梗塞のリスクが高まることを

織り込み済みで今の生活をしている」

少しずつ蓄積された習慣なので

年齢とともに少しずつ修正・コントロールすればいい。

人間関係、立場、状況の変化に応じて

糖分量も自分でコントロールするぞ、と思うようにする。

結局

習慣は、他人では変えられない。

栄養指導士が言っていた。

「生活習慣の指導は、リスクが高まった中高年にするよりも、

生活習慣が固まる前の、社会に出て日が浅い若者たちにするべきだ」

もっともだと思う。

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