健康診断の読解マニュアル⑯ ~総ビリルビン・直接ビリルビン・間接ビリルビン~

こんばんは

今回は「ビリルビン」

おそらく、名前的には全くなじみがない人がほとんどだろう。

どんなものを測るものなのか。

調べていきたいと思う

まず、基準値

総ビリルビン 0.2~1.2mg/dL

直接ビリルビン 0.5mg/dL以下

間接ビリルビン 0.5mg/dL以下

ビリルビン定性(尿) (マイナス)

1デシリットル中、数ミリグラムっていうのが、大体の数値の尺度だということが、だんだんわかってきた。

まず、何者かを調べる

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総ビリルビンとは

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総とつく単位があるから、予想通り、ビリルビンには総コレステロールと同じように

種類がある。

直接ビリルビン+間接ビリルビン=総ビリルビン

となる。

ではまず、ビリルビンとはなにか。

赤血球は、ヘモグロビンというたんぱく質で、ほぼ満たされているという話が以前あった。

(「赤血球数」「血色素量」参照)

ヘム鉄+グロビン=ヘモグロビンがヘモグロビンで

4ヵ月ほどで寿命を迎えた赤血球は、「脾臓」で分解される。

グロビンはアミノ酸に

ヘムはビリルビンに分解される。

ビリルビンの色は「黄色」

黄疸の色は、このビリルビンの色だ。

もともとヘムは鉄だから、水に溶けない。

でも、血液中を流れないといけないから、「アルブミン」がくっつけて

運んでいくことになる。

ヘモグロビンを脾臓で壊し、

出てきたビリルビンをアルブミンがくっついて肝臓へ運ばれる。

この間のビリルビンを「間接ビリルビン」と健診では通常呼ぶが、

そもそも、直接・間接 の意味もよくわからない。

「非抱合型ビリルビン」と呼ばれる場合もある。

ビリルビンは、その後、肝臓で他の物質と「抱合」されて水溶性になる!!

うーん

抱合型の「抱合」もよくわからない。

抱合を調べてみたが、またこれが難解。

まったく違う物質に代わってしまう(もしくは無毒化される)

という変化らしい。

そうして肝臓の中を通っている胆管(胆嚢から小腸につながっている管)に入って胆汁となって

小腸に排出される。

この、水に溶ける「水溶性ビリルビン(抱合性ビリルビン)」が

直接ビリルビンである。

さらに、この小腸に入った直接ビリルビンは、

大部分は吸収されて膀胱→尿へ

一部は大腸まで行って、便と一緒になる。

便の赤褐色、尿の黄色も、ビリルビンの色なのだ。

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ビリルビンの量で何が分かるか

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抱合がどんなものかはさておき、

この検査、分解から排出までの経路がはっきりわかっているらしく、

たぶん、検査数値も出しやすいのだろう

いろいろ予測が立てられて、かなり面白い。

まず、血液中の間接ビリルビンが増加した場合

水溶化の処理が間に合わないということ。

考えられるのが

血液が肝臓で処理できないくらい壊れすぎたか

肝臓の機能の処理能力が落ちた、

などの可能性だ。

生まれたばかりの赤ちゃんは、肝臓の機能が未発達で

間接ビリルビンが高くなりやすいらしく、

この水溶性になっていないビリルビンは

元々鉄なので、抱合し無毒化するまでは、酸化し

DNAや脂質を傷つけるということで毒性がある。

これが蓄積していくと黄疸がでる。

今度は、直接ビリルビンの数値が上昇した場合。

この量は、胆管→小腸→再吸収→膀胱→尿

の過程で、再吸収されて膀胱に運ばれているときに

存在している量をみる。

あと、尿からも出るわけだから、尿中ビリルビンも項目にあったりする。

直接ビリルビンが増加するということは、

処理されたものが血液にうまく戻ってきていないわけだから

胆管が詰まっているか、腸がうまく吸収できていないかの

どちらかの可能性が高い。

つまり、ビリルビンの量を見ることで、

体のどの臓器が問題なのか、予測を立てることができる検査なのだ。

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まとめ(黄疸に注意!!)

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原因が間接ビリルビン(非抱合性ビリルビン)なのか

直接ビリルビン(抱合性ビリルビン)なのかを調べることによって、

体のどのあたりに障害があるか予測ができる検査ということがわかった。

ビリルビンの異常は「黄疸」となって表れるということも分かった。

黄疸が出たら注意しよう。

※ちなみにみかんで手が黄色になることは関係ない。

黄疸は、目の白い部分が分かりやすいそうだ。

「健康診断の読解マニュアル⑯ ~総ビリルビン・直接ビリルビン・間接ビリルビン~」への5件のフィードバック

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