赤血球検査の追加内容。
赤血球数・血色素量・ヘマトクリットが赤血球を測る指標として有効だという話をしたが、
それを具体的に計算する指標がある。
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MCV
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- 日本名: 平均赤血球体積
- 英語: Mean Corpuscular Volume
- 示す値の内容: 赤血球1つあたりの体積(容積)の平均値
- 標準値: 80 – 100 fL (フェムトリット)
赤血球の平均体積を表します。
MCVは、赤血球のサイズ(容積)を評価するための指標であり、
微小球性貧血や巨大赤血球貧血の判別に役立ちます。
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MCH
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- 日本名: 平均赤血球血色素量
- 英語: Mean Corpuscular Hemoglobin
- 示す値の内容: 赤血球1つあたりの血色素の平均量
- 標準値: 27 – 33 pg (ピコグラム)
赤血球1つあたりの平均血色素量を表します。
MCHは、赤血球が運搬している酸素の量を反映し、
赤血球内の血色素量が適切かどうかを評価する指標です。
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MCHC
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- 日本名: 平均赤血球血色素濃度
- 英語: Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration
- 示す値の内容: 赤血球の血色素濃度の平均値
- 標準値: 32 – 36 g/dL (グラム/デシリットル)
赤血球の平均血色素濃度を表します。
MCHCは、赤血球内の血色素濃度が適切かどうかを評価する指標であり、
低い場合は低濃度の血色素を持つ赤血球が増えていることを示唆します。
これらの指標は、赤血球形態学的特徴や血色素代謝の異常を評価することができ、
貧血の診断や分類において重要な役割を果たします。
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貧血にもたくさんの種類がある
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体がダルイ、疲れやすいなどの症状があるときに
検査数値で赤血球に異常がありそうで貧血の疑いがあったときに
貧血の種類を特定するための計算数値。
これにより、からだのどの機能に問題がありそうか
予測を立てることができる。
貧血には
- 鉄欠乏性貧血(Iron-deficiency anemia): 鉄の欠乏によって赤血球の生成が低下するタイプの貧血。
- 慢性疾患性貧血(Anemia of chronic disease): 慢性的な炎症や感染、悪性腫瘍などの病気に伴う貧血。
- ビタミンB12欠乏性貧血(Vitamin B12 deficiency anemia): ビタミンB12の不足による貧血。しばしば巨大赤血球貧血を引き起こします。
- 葉酸欠乏性貧血(Folic acid deficiency anemia): 葉酸の不足による貧血。これも巨大赤血球貧血の一種です。
- 溶血性貧血(Hemolytic anemia): 赤血球の破壊が異常に早いため、骨髄が新しい赤血球を十分に生成できない貧血。
- 再生不良性貧血(Aplastic anemia): 骨髄が赤血球を生成できないために起こる貧血。
- サラセミア(Thalassemia): 遺伝性の血液疾患で、ヘモグロビンの形成が異常になるため貧血が起こる。
- 骨髄異形成症候群(Myelodysplastic syndrome): 骨髄の細胞が正常に成熟・分化できず、機能不全の赤血球が増加する疾患で、貧血が生じることがあります。
…etc.
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まとめ
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貧血といっても侮らず、
ちゃんと医師の診察を受けましょう!!
MCV (Mean Corpuscular Volume)、MCH (Mean Corpuscular Hemoglobin)、および MCHC (Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration) は、赤血球に関連する血液検査パラメータです。
- MCV (Mean Corpuscular Volume)
- 日本名: 平均赤血球体積
- 英語: Mean Corpuscular Volume
- 示す値の内容: 赤血球1つあたりの体積(容積)の平均値
- 標準値: 80 – 100 fL (フェムトリット)
- MCH (Mean Corpuscular Hemoglobin)
- 日本名: 平均赤血球血色素量
- 英語: Mean Corpuscular Hemoglobin
- 示す値の内容: 赤血球1つあたりの血色素の平均量
- 標準値: 27 – 33 pg (ピコグラム)
- MCHC (Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration)
- 日本名: 平均赤血球血色素濃度
- 英語: Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration
- 示す値の内容: 赤血球の血色素濃度の平均値
- 標準値: 32 – 36 g/dL (グラム/デシリットル)
以下に、国内外の文献を3つずつ提示します。
国内文献:
- 清水秀一、梅本正敏、池田篤、他. 健康診断における血球分布幅および平均血球体積の診断的有用性に関する研究. 日本臨床病理学会雑誌. 2011; 60(3): 212-218.
- 飯島泰三、大澤友之、笹井理. 赤血球容積分布幅と平均赤血球体積の異常が示唆する貧血の原因. 臨床検査. 2000; 44(1): 34-38.
- 橋本誠一、山田真実、中村千春、他. 標準化検査法を用いた平均赤血球体積の測定. 日本臨床病理学会雑誌. 1989; 37(10): 1029-1034.
国外文献:
- Tefferi, A., & Hanson, C. A., & Inwards, D. J. How to interpret and pursue an abnormal complete blood cell count in adults. Mayo Clinic Proceedings. 2005; 80(7): 923-936.
- Bain, B. J. Blood cells: a practical guide. John Wiley & Sons. 2014