前回の「赤血球数」からの流れで、
今回は前回も出てきた血色素量のお話。
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血色素量とは
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赤血球の中の物質であるヘモグロビンは赤い。つまり血の色のもと=ヘモグロビンの量ということで、袋の中のヘモグロビン量ということになる。
ヘモグロビンはヘム鉄+グロビンが結びついているタンパク質で、この「鉄」の部分が酸素と結びつく。
いわゆる、かるく「酸化」させるイメージ
前回も出たが、成人の体全体で750gくらいヘモグロビンを持っているので、それが酸素と結びついたとすると体全体で1Lくらいの酸素が回っていることになる。
酸化するというと、1回で使えなくなりそうだが、実は酸化と同じ仕組みでも酸化しにくく、また還元酵素を赤血球中に持っている。
ただ、それでも少しずつ酸化していき、120日(約4カ月)で分解される。
また、これから出てくる「ビリルビン」は、この分解されるときに発生する酵素で、肝臓が正常に働いているかの指標に使われたりする。
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血色素量(Hb)
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赤血球数が赤血球の数を数えたのに対し、血色素量はヘモグロビンそのものの重量を示す。
血液100ml中のヘモグロビンの量を測り
男性:13.5g~17.6g
女性:11.3g~15.2g
やはり、女性の方が平均的には少ない。
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異常値を示すとき
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基準値よりも高い場合は
100ml中のヘモグロビンの量が多い→血が濃いということだから
脱水状態、もしくは血液を作る過程に異常がある、と疑う。
また、ヘモグロビンの量が多くて赤血球数が同じであれば、
その人の赤血球は平均よりも大きく、
赤血球数が多くてもヘモグロビンの量が同じであれば
その人の赤血球は平均よりも小さい、との予測がたつ。
基準値よりも低いときは、血の濃度が薄い
いわゆる「貧血」である。
これも、この検査だけでは
赤血球の量が少なすぎるのか、
赤血球に含まれるヘモグロビンの量が少なすぎるのか
はたまた、赤血球以外の血液中の物質量が増えたので(水血症など)
相対的にヘモグロビン量が減ったのかはわからない。
貧血状態は酸素不足を引き起こすため、
体がだるくなり、疲れやすく倦怠感を起こしやすい。
それはそうだろう。体の細胞全体が酸欠状態になるからだ。
ヘモグロビンの量が足りなくなるには多くの原因が考えらる。
よくある貧血で分かりやすいのが
「鉄欠乏性貧血」
ヘモグロビンが酸素を運ぶ手段が、酸素と鉄の結合であるから、
体が鉄不足になればヘモグロビンの量も減り、酸欠になる。
他の鉄を必要とするタンパク質をしらべ、
それらも値が小さくなっている場合は鉄不足と判断する。
また、製造過程での材料不足(ビタミン不足)により
正常でない赤血球が作られてしまった場合も、
本来の機能が発揮できないので、貧血になる。
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まとめ
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製造過程でのビタミン不足だとして
その原因が摂取量の不足なのか
摂取はしているが吸収できていないのか、
また吸収できないのは、消化器官がよくないのか
消化酵素の製造過程に問題があるのか
こう考えていくと、単純には原因は特定できないのが分かる。
しかし
風が吹けば桶屋が儲かる、ではないが
こういった数値の以上を調べていくことによって
真の原因にたどり着ける可能性がある。
検査は受けた方がいい。
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